「魔女の宅急便」にみる「強み」の育て方

こんにちは。ヤトミックカフェ運営人の矢透泰文です。

聞くところによると「魔女の宅急便」が、実写映画として来年公開されるそうです。

「魔女の宅急便」は、ジブリ版が名作として名高く、私も好きなジブリ映画としては五本の指に入る作品です。が、今回の実写映画版とジブリ版とを比べてどちらが名作なのか語ろう、という気は毛頭ありません。

私が今回、紹介したいと思ったのは、「魔女の宅急便」公式サイトに掲載された、原作者の角野栄子さんの言葉です。

魔女の宅急便 (角川文庫)
角野 栄子
角川書店 (2013-04-25)
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「魔女の宅急便」のキキの魔法はたったの一つ、ほうきに乗って空をとぶ、それだけです。 でもキキは物を運ぶ仕事をしながら、コリコの町で生きていきます。 たった一つだから、大切に思い、工夫をし、想像をめぐらして、自分の世界を広げていきます。 魔法はだれでも、一つは持っているものではないでしょうか。 それを見つけ、育てることが、魔法だという思いを込めて、私はこの物語を書きました。
 

キキの魔法=ほうきに乗って空を飛ぶこと、にあたるものは、誰でも持っています。それは「才能」とか「強み」と呼ばれます。

「才能」と呼ばれるものが、ストレングス・ファインダーでは「繰り返し現れる思考・行動のパターン」と定義されているということはこちらに書きました。

自分の「強み」を見つけて伸ばすことがどんな人にも重要なのだ、というストレングス・ファインダーの思想と、「魔法」を見つけ、育てることこそが魔法なのだ、という角野さんの言葉は、響きあっています。

そして私が、角野栄子さんの言葉で特に感銘をうけたのは、「大切に思い、工夫をし、想像をめぐらして、自分の世界を広げていきます」というところです。おそらく角野栄子さんも、自らの「強み」を見つけ、大事に育んできたという経験や意識があるのではないでしょうか。

「自然とそう振る舞ってしまう、そう思ってしまう」という自分独自の「パターン」を、どのように「強み」に育てるか?

放っておいても自分を助けてくれるような能力などありません。自分独自のものを「強み」に育てるためには、能動的な意志、工夫、想像力が必要とされるのです。キキが自分のたった一つの魔法「ほうきに乗って空を飛ぶ」を最大限活かせる仕事を考え出したように。

そして素晴らしいのは、大事に伸ばした「強み」=「魔法」は自分の世界を確実に広げてくれる、ということです。

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